社員インタビューstaff interview

interview 01

ロングライフ医薬品も淘汰されずに
残っているということは、
やはり、ロングライフ医薬品は必要
だということだと思います。

信頼性保証本部
サイエンス/テクノロジー顧問

牧野 悠治Yuji Makino

牧野 悠治

会社設立の話を聞いたときはどのように思いましたか?

ひと言でいうと「マジかよ」と思いました。長期収載品に直接関わったことがなくポテンシャルもわからないし、当時の理解では「それだけでやっていけるの?」と思いました。

薬価も下がっていくし、今のように続くとは実は思っていませんでした。最初はクスリの終活をやるのかなと思いました。友人も長期収載品には否定的でした。


それでも何で人まで引き込んだかというと、ロングライフ医薬品のポテンシャルは皆が思っている以上にあり「マジカル」と思ったからです。

どの程度のポテンシャルかはわからなかったけれど、直感的にずっと残ってきたのだから何か価値があるんじゃないか、みんながだめだっていうことをひっくり返せれば面白いんじゃないか、と思いました。そのようなあまのじゃくなところもあって引き受けることにしました。

採用を手伝ってほしいと声がかかったのですが、総括製造販売責任者(総責)がいなかったため、後任が見つかるまで1年半ほど自分が総責を務めることになりました。

会社設立の話を聞いたときはどのように思いましたか?

立ち上げで何に一番苦労しましたか?

立ち上げで何に一番苦労しましたか?

新しい会社を創るのに母体があるならともかく、人もいない、場所もない、まったく何もないところに会社を創るということにまずびっくりしました。

会社としての基準書も何もなくゼロからの出発で、しかも短期間で会社を創るのと並行して、製品譲渡についての交渉を進めていかなければなりませんでした。


最初、オフィスができるまで関係者の小さな事務所に間借りして、狭いところに三役が机を囲み、業許可取得のため、そこで都庁の立ち入り調査を受けました。

その時までにGQPやGVPなどひと通りの書類を一から整えなければならなかったのが一番大変でした。最初は7~8人、それから少しずつ人も増えて、オフィスができる頃には10人を超えるくらいになりました。

設立当初に目指していた会社になっていると思いますか?

譲渡された承継品目を継続して医療現場に提供していくために、最初の2年間は目標に向かって仕事をぬかりなく行うことだけで精一杯でした。

最初に採用した人たちはそういうことがきちんとできる人たちでしたので、予定通り大過なく終了することができ、上手く離陸できたと思います。


これで一段落して、これからが自分たちでこの会社をどういう風にしていくのか、どの方向に飛んでいくのかを決める時代に入ったと思います。

長期収載品のビジネスはやりようによっては成立するということがわかったので、そこはコアとして残していくと思いますが、そこにどのようなものを付け加えていくか、始まった時のビジネスの範囲とは違う、もうひとまわり大きくなる時代だと思います。


解剖学の養老先生が昆虫の構造について話すテレビ番組を見たのですが、今この瞬間に生きているものは60憶年の淘汰を受けて生き残っているという話をされていて、生き残ったものはすごいなと思いました。

ロングライフ医薬品も淘汰されずに残っているということは、やはりロングライフ医薬品の価値は失われていないことだと思います。ただし、これからも生き残れるかは、生産コストや設備などの問題も解決していかなければなりません。

海外から製品をほしいという声がかかったり、ドラッグ リポジショニングの対象になってもデータが古いので新たに申請するのは大変です。しかし、そういうこともチャレンジしていけば面白い展開も可能と思います。

そうでなければ本当の終活になってしまいます。

設立当初に目指していた会社になっていると思いますか?

LTLファーマでは他社で定年を迎えた人も数多く働いていますが、シニア世代が働く会社として、どのように感じていますか。

LTLファーマでは他社で定年を迎えた人も数多く働いていますが、シニア世代が働く会社として、どのように感じていますか。

最初の人集めのときは、自分もどうなるかわからない状況では保証ができないので若い人には声をかけられませんでした。シニアにせざるを得ませんでした。

ただ、人員が限られているので、シニアの中でも仕事人でないとだめです。


会社で長く訓練を受けているのでスキルはあっても、組織の階段を昇っていくと、ある時実務から離れてしまいます。

組織の階段を順調に昇っていったからといって、この会社に合わない人もいます。少人数でやっていくためにはチームプレーができる自立したプレーヤーの集まりにならざるを得ません。

今いるシニアはそういう人ですし、これからもそういう方に参加して欲しいと思います。


若い人たちはどうかというと、大きな会社の組織では教育を兼ねてシニアのやり方を学ばせることもできますが、現状ではそういうことをする余裕がありません。
今いる若い人たちをどう伸ばすかという課題はあります。

仕事を任されているので、若い人もそれなりの充実感はあると思いますが、成長する機会をどのように与えるかをこれから考えていかなければならないと思います。


シニアに話を戻すと、シニアはそれぞれ働き方のタイプが違い、フルタイムで働きたいという人もいるし、週3日で良いと言う人もいる。業務委託の人もいて、みんな色んな働き方をしたいと思っています。

そういう働き方の多様性に対応できている会社なので、シニアにとっては非常に働きやすいと思います。家族とのあり方にとっても、良いと思います。


新薬中心の製薬会社を卒業された方にとっては予想もしていなかった課題だらけですが、皆、酸いも甘いも色々と経験してきているのでチャレンジを楽しんでやっています。

医薬品産業の今まで気が付かなかった面が見られるので刺激になります。大手から来た人はこういう小さな会社の悲哀を感じることもあると思いますが、ロングライフ医薬品のビジネスモデルが上手くいけば一目置かれると思いますし、「マジかよ」と思っていたところで会社がちゃんと存在していることは痛快です。


色々な会社から来ている人たちが集まっているということは、色々な企業文化が混ざっているということです。そのような多様性があるところが魅力です。

ただ、今はコロナの影響で、会議以外の日常のディスカッションがやりづらく、多様性がありながら交換し合う時間がないため、それができるともっと面白い会社になると思います。

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